山口の温泉街、老舗旅館で夜な夜な開かれる謎のショーに潜入!
山口に行かれたことありますか~?
風光明媚で穏やかな山口、自然も温泉もあり、ふつうに観光地としてかなりおすすめの場所です!!
しかし、のどかなイメージに反し、メディアアート好きの方には最先端の技術やメディアを駆使するアートを扱うYCAM(山口情報芸術センター)でおなじみかもしれません。
なんとこのYCAM、今年10周年を迎えます!そして来る7月6日より、スペシャルイベントが始まるのです~!おめでとうございます!
特設サイト http://10th.ycam.jp/
中でもご紹介したい注目プログラムはあえてこちら!!
七夕の夜に開かれる【スナック芸術丸出張編 都築響一による「旅館 西の雅常盤『女将劇場』」生中継!!】
山口市中心部(というか山口にはもともと中心部らしい中心部はありません・笑)の温泉地、湯田温泉にある老舗旅館「西の雅 常盤」。
http://www.n-tokiwa.co.jp/
ここはただの旅館ではありません。
ここの名物、「女将劇場」とは大女将、宮川高美さんが繰り広げるマジックや出し物、太鼓や琴の演奏のショー。
毎晩8時45分から約1時間半、御年60代後半にもなる女将ですが、出演はもとより構想、ディレクションすべて行い、なんと毎晩無料で上演!!!しかも宿泊客だけではなく誰でも入れる(!!)、というのは意外と県内の方にも知られてないんですよね。
なんとこれを約20年にもわたって続けられているそうです。
旅館HPによると女将の持つ70芸のうち30芸を披露、毎日演目は変化するとか。
私は都築さんに勧められて3年前に1度見たのですが、先日2度目に見に行った模様を一足先にレポートします!!
さて、8時45分。
ホテルに入ると、「女将劇場ご覧の方はフロントに一声」というような注意書きが。やや緊張しながらフロントに伝えると「どうぞ」とすんなり入場。宴会場のような部屋には、ステージ上にあやしげな小道具が並びこれから披露される芸の数々の期待(と不安)を高めさせます。
近くで見ると道具にはどうしたらこんなに開くのかというほどのたくさん穴やほころび、つぎはぎの跡が・・・!道具も従業員と手作りするなどしているそうで、これまでの歩みと苦労を物語って泣けてきます。
和太鼓の勇壮な響きに始まる芸は全部それぞれにいろんな意味ですごいのですが、特におすすめは水芸。
これはホテルの室内ということを全く介しないダイナミックなキレ具合がたまりません。ビニールシート敷いてますが明らかに水浸しだし、女将もびしょ濡れです。やりすぎです。
それから、山口を訪れるメディアアート好きなみなさんにぜひ見ていただきたいのは、なんとLEDを使った最先端衣装です。口の中にLEDライトを含み発光するという高度なパフォーマンスも必見です。
さらにさらに、ハイライトはまさに前衛としか言いようのない琴の演奏。琴をアンプにつないでエレキギターのように使用してかき鳴らし、果ては太鼓のバチで弦を叩いたり壊しかけたり(笑)
お琴の先生が見たら気絶レベルの、もはや常識や既成概念にとらわれないノイズ系現代音楽家といっても過言ではありません。
しかし、詳しくは後述しますが、実は女将は琴も踊りも幼少からけいこを重ねたプロレベルの腕前。それでいてこれだけ崩せるというのは、まさにアーティストだなと思うのです。
もちろんまじめな芸もあります。
時に網タイツ姿まで惜しげもなく披露しながら、これらのめくるめく芸を約1時間半の間まったく休みなく、息を切らしながら必死の表情で次々にこなしていく女将。
最初はからかい半分に野次を飛ばしていた酔客のおじさまたちですら、最後には一生懸命さからか、すっかり笑顔でファンになったほどでした。
常に全力投球のその姿勢の裏には、苦労の道のりがあったといいます。
ショーで決して話されることはありませんが、幼いころから女将になるべく教えられてきた女将は、わずか20代で旅館を継いだそうです。ところが経営は悪化。そこから考え出したのが、毎晩ショーをやってお客様を楽しませよう、ということだったのです。
ふつうにやっても面白くない、どうやったら元気になってもらえるだろう?と試行錯誤を続けた結果がこの全身全霊をささげたショーなのです。
そして約20年どんなときもステージに立ち、お子さんの出産のときですらすぐにステージに復帰したそうで頭が下がります。
また、一般の方も入場できるようにしたのは、自分の旅館だけではなく、地域の人やこの地を訪れる人たちみんなを盛り上げたかったからだそうです。
倒れてもおかしくないような芸をこなした終盤には、ハスキーボイスで立派に「90歳まで続けてまいります!!」と宣言。ステージから降り、深々と正座して頭を下げられました。
本当に笑いまくって、同時に誰よりも輝いている女将への敬意と感動で涙が出てしまった素敵な夜でした。
ぜひみなさま、一度といわず何度でもご観覧ください☆彡
7日の中継は、午後7時より、http://ycamdommune.ycam.jp/にて配信されるそうですが、 できれば会場で体感されるのをおすすめします!!!
そのほかにもYCAM10周年、いろいろ展示やイベントありますので要チェックですよ~!
風光明媚で穏やかな山口、自然も温泉もあり、ふつうに観光地としてかなりおすすめの場所です!!
しかし、のどかなイメージに反し、メディアアート好きの方には最先端の技術やメディアを駆使するアートを扱うYCAM(山口情報芸術センター)でおなじみかもしれません。
なんとこのYCAM、今年10周年を迎えます!そして来る7月6日より、スペシャルイベントが始まるのです~!おめでとうございます!
特設サイト http://10th.ycam.jp/
中でもご紹介したい注目プログラムはあえてこちら!!
七夕の夜に開かれる【スナック芸術丸出張編 都築響一による「旅館 西の雅常盤『女将劇場』」生中継!!】
山口市中心部(というか山口にはもともと中心部らしい中心部はありません・笑)の温泉地、湯田温泉にある老舗旅館「西の雅 常盤」。
http://www.n-tokiwa.co.jp/
ここはただの旅館ではありません。
ここの名物、「女将劇場」とは大女将、宮川高美さんが繰り広げるマジックや出し物、太鼓や琴の演奏のショー。
毎晩8時45分から約1時間半、御年60代後半にもなる女将ですが、出演はもとより構想、ディレクションすべて行い、なんと毎晩無料で上演!!!しかも宿泊客だけではなく誰でも入れる(!!)、というのは意外と県内の方にも知られてないんですよね。
なんとこれを約20年にもわたって続けられているそうです。
旅館HPによると女将の持つ70芸のうち30芸を披露、毎日演目は変化するとか。
私は都築さんに勧められて3年前に1度見たのですが、先日2度目に見に行った模様を一足先にレポートします!!
さて、8時45分。
ホテルに入ると、「女将劇場ご覧の方はフロントに一声」というような注意書きが。やや緊張しながらフロントに伝えると「どうぞ」とすんなり入場。宴会場のような部屋には、ステージ上にあやしげな小道具が並びこれから披露される芸の数々の期待(と不安)を高めさせます。
近くで見ると道具にはどうしたらこんなに開くのかというほどのたくさん穴やほころび、つぎはぎの跡が・・・!道具も従業員と手作りするなどしているそうで、これまでの歩みと苦労を物語って泣けてきます。
和太鼓の勇壮な響きに始まる芸は全部それぞれにいろんな意味ですごいのですが、特におすすめは水芸。
これはホテルの室内ということを全く介しないダイナミックなキレ具合がたまりません。ビニールシート敷いてますが明らかに水浸しだし、女将もびしょ濡れです。やりすぎです。
それから、山口を訪れるメディアアート好きなみなさんにぜひ見ていただきたいのは、なんとLEDを使った最先端衣装です。口の中にLEDライトを含み発光するという高度なパフォーマンスも必見です。
さらにさらに、ハイライトはまさに前衛としか言いようのない琴の演奏。琴をアンプにつないでエレキギターのように使用してかき鳴らし、果ては太鼓のバチで弦を叩いたり壊しかけたり(笑)
お琴の先生が見たら気絶レベルの、もはや常識や既成概念にとらわれないノイズ系現代音楽家といっても過言ではありません。
しかし、詳しくは後述しますが、実は女将は琴も踊りも幼少からけいこを重ねたプロレベルの腕前。それでいてこれだけ崩せるというのは、まさにアーティストだなと思うのです。
もちろんまじめな芸もあります。
時に網タイツ姿まで惜しげもなく披露しながら、これらのめくるめく芸を約1時間半の間まったく休みなく、息を切らしながら必死の表情で次々にこなしていく女将。
最初はからかい半分に野次を飛ばしていた酔客のおじさまたちですら、最後には一生懸命さからか、すっかり笑顔でファンになったほどでした。
常に全力投球のその姿勢の裏には、苦労の道のりがあったといいます。
ショーで決して話されることはありませんが、幼いころから女将になるべく教えられてきた女将は、わずか20代で旅館を継いだそうです。ところが経営は悪化。そこから考え出したのが、毎晩ショーをやってお客様を楽しませよう、ということだったのです。
ふつうにやっても面白くない、どうやったら元気になってもらえるだろう?と試行錯誤を続けた結果がこの全身全霊をささげたショーなのです。
そして約20年どんなときもステージに立ち、お子さんの出産のときですらすぐにステージに復帰したそうで頭が下がります。
また、一般の方も入場できるようにしたのは、自分の旅館だけではなく、地域の人やこの地を訪れる人たちみんなを盛り上げたかったからだそうです。
倒れてもおかしくないような芸をこなした終盤には、ハスキーボイスで立派に「90歳まで続けてまいります!!」と宣言。ステージから降り、深々と正座して頭を下げられました。
本当に笑いまくって、同時に誰よりも輝いている女将への敬意と感動で涙が出てしまった素敵な夜でした。
ぜひみなさま、一度といわず何度でもご観覧ください☆彡
7日の中継は、午後7時より、http://ycamdommune.ycam.jp/にて配信されるそうですが、 できれば会場で体感されるのをおすすめします!!!
そのほかにもYCAM10周年、いろいろ展示やイベントありますので要チェックですよ~!
by parttimeart
| 2013-07-06 00:53
| レポート
アート専門家ではないふつうの人(会社員、福岡在住)が愛と情熱だけでアート、カルチャー情報を発信するメディアです。facebookではブログにはない情報をリアルタイムで更新中☆http://www.facebook.com/parttimrart
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