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ただのシェアハウスじゃない!糸島シェアハウス(仮)に泊まってみた

福岡の情報誌のアンケートで、福岡人が住みたい街ランキング1位に輝いた糸島市。
福岡市から地下鉄で一本、
佐賀県に向かってやがてJRに接続する列車は、パナマハットをかぶったおじさんや家族連れ、ビーチサンダルをはいた若者たちと、休日のリラックスした雰囲気を乗せて、玄界灘の美しい海沿いを走っていく。

ちょっとした小旅行の行先は、糸島に新しくできたシェアハウスのオープンハウス。
泊まりがけでシェアハウスの案内やWS、周辺の観光などの企画が行われるのだ。

バラバラに列車に乗り込んだ参加者たちは、集合場所の小さな無人駅に一斉に降り立った。
20人ほどが夏の日差しの下に集まると、まるで大学生のサークル合宿のようである。

「この駅にこんなにたくさんの人が降りることないよ(笑)」
と笑って出迎えてくれたのは、
当ブログでも登場していただいているハンター、畠山千春さんら住人達。
彼女と、料理人の志田浩一さんが中心となり、現在6人で古い一軒家を改修しながらこの春から住んでいるのだという。

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駅から山に向かって、海や川で涼を求めたり、棚田や甘夏畑を横目にゆっくり歩いて約30分。
着いたのは、275坪もの敷地に85坪の二階建ての住居、納屋、牛小屋などがある立派な構えのお宅だった。

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単に住居をシェアするのとは違い、このシェアハウスには掲げられている目的がある。

「・エネルギー
・たべもの
・仕事(お金)
を自給すること」

住人達はこの趣旨に共感して集まり、それぞれ自立して仕事やライフワークに取り組んでいる。
ここでの生活用水は湧き水で、排水もそのまま地面に流れていくため、環境負荷のないよう配慮したり、田んぼを借りてみんなでコメを作ったり、循環型の暮らしに取り組んでいる。
ふつうは物を買って消費したり、下水も処理してもらったりして、見えていない生活のサイクルに対して非常に自覚的である。

「食材も自給し、家もみんなでシェアすればお金はそんなにかからない。お金のために働く時間でもっと違うことができるはず」という畠山さんは、
シェアハウスで屠殺WS(動物の解体などを通して命について考えるWS型のイベント)やカフェなどを開き、多くの人の交流の場にしていきたいという。

さて一行はさっそく、タイカレーのランチをいただき、午後はロケットストーブを作るWSに取り組んだ。
ロケットストーブとは、熱の気流を利用して、燃焼効率を上げる暖房・調理器具のこと。ドラム缶などの身近な材料でDIYでき、少量の薪で燃やせるので環境にも良いと近年人気だ。
この日は、使用済みの油の缶を利用し、缶2つを組み合わせて中に煙突を入れる。
志田さんの手ほどきで、参加者は約1時間半ほどで2台のロケットストーブを完成させた。庭の小枝などでも大きな火になり、私たちはあっという間に焼きたての酒粕入りのパンケーキにありつくことができた。

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夕方は棚田を散策し、海の向こうに夕陽の見える温泉につかってタイレストラン(またタイ・笑)という糸島黄金コース。なんと贅沢なことだろう。
温泉では、住人の「毎日本当に幸せ」という言葉に、身も心も温められたのだった。

ところで、このシェアハウス「(仮)」がついている通り、まだ名前がなかった。
そのためこの日のラストかつオープンハウスのハイライトは、シェアハウスの名前を考えるというグループワークだった。
住人だけではなく外来者(しかも初めて来た人もたくさん)が名前を考えるなんて、と意外に思ったが、参加者の発表を聞いていると、このシェアハウスをどうみたか、何を期待するかなどが感想を述べるより、うまく反映されていて大変興味深かった。
この意見を参考に住人たちが名前を決めることになるそうだが、さて一体何になるのだろう。

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その後、飲みながら思い思いに語り明かし、ちょうど参院選前だったので、他愛ない話から政治や原発問題などまで幅広く話し合った。原発問題に関しては、糸島も、佐賀県の玄海原発からほど近いところにあり、他人ごとではないそうだ。こんなに美しい場所なのに、原子力防災のことを考えなくてはならないことにショックを受けた。

夜通し語った参加者もいた中、雑魚寝で迎えた朝。
縁側には朝の気持ち良い日差しが注いでいた。
住人たちが作ってくれた食事をとって、また駅へと戻る。わずか1泊の滞在だったが、たくさんの人と出会い、シェアハウスの生活に触れた後、その景色はなんだか親しみ深いものへと変わって見えた。

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by parttimeart | 2013-07-30 14:10 | レポート

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